音楽

2017年10月26日 (木)

エンケンさんのこと

昨日10月25日、エンケンこと遠藤賢司さんの訃報が飛び込んできました。

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私がエンケンさんを知ったのは、2008年、沖縄で開催された「うたの日コンサート」でした。東京から高校の同級生たちがこのコンサート目当てにやってくる。でも私は、この年の出演者のみなさんのことはさだまさしさん以外はよく知らず、失礼ながらあまり乗り気ではなかったのです。でも、エンケンさんや琉球ちむどん楽団、かりゆし58など、この年の出演者の皆さんは後に大好きな存在になったのです。このとき演奏されたのは「カレーライス」「夜汽車のブルース」「不滅の男」「夢よ叫べ」などエンケンさんの代表曲ばかりだったのですが、この系統に弱い私にはこの時点ではピンと来なかったのが正直なところでした。確か、このときは演奏終了後にステージを飛び降り、客席付近を走ったような記憶があります。

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この模様は後にWOWOWで放送されましたが、足を大きく開いて歌う後ろ姿が逆光でシルエットのようになり、それがとても格好良く、惚れ惚れしました。

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そしてその後、エンケンさんが沖縄でライブを演るたび私は足を運び、出張などで空港へ向かう際のBGMには「不滅の男」で気合いを入れたものです。また、エンケンさんのライブのタイトルだった「年末ワッショイ!」にひっかけて、「週末ワッショイ」などと言ってビールを飲んだこともありました。

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ステージ上では、美しいピアノを聴かせ、つぶやくように歌ったかと思えば、何かに取り憑かれたように激しく叫びドラムを叩く。その激しさゆえシンバルが吹っ飛び、抱えたギターは振動とあちこちに弦がこすれることで、グワングワン音が鳴り、まだ余韻が残っているそのギターを倒れたアンプの上に置き去りにステージを下りる姿は、もうすごすぎて唖然呆然。「言葉を失う」以外に表現できませんでした。

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そしてアンコールの「夢よ叫べ」が終わると、ギターを担いで歌舞伎のような啖呵を切ってステージを去るエンケンさん。「かっこいい」の一言でした。

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↑ これは直筆サイン入りチラシです。

私はエンケンさんを見ると江頭2:50さんを思い出すのです。以前、エンケンさんのライブで興奮した江頭さんがエンケンさんの楽器を壊し始めたのだそうです。青ざめるスタッフをよそに、エンケンさんはその光景をニヤニヤしながら見ていたのだそうです。エンケンさんは江頭さんのことを「純芸人」と呼び、親交があったのだとか。

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でも、そんなエンケンさんも、ステージを下りると声が小さくて照れくさそうに話をされます。「本当は恥ずかしいから写真は嫌なんだけど・・・。じゃあ、1枚だけね」などと言いつつ、ポーズをとってくれました。このときだったか、サイン会で顔を合わせると「久しぶり」と言っていただきました。お会いするのは約2年ぶり、しかもサイン会という場所なので会話をしたと言ってもせいぜい数十秒くらいのもの。それなのに、覚えていてくれた・・・。本当に感激でした。このライブの模様をブログに載せたところ、エンケンさんの招聘にかかわった方からメッセージをいただいたこともありました。

そのサイン会でエンケンさんに、「今度はバンドで来てください」と言うと、「来たいんだけど・・・」と言っていました。結局、バンドで歌う姿は一度も拝めなかったことがとても心残りです。

今月予定されていた大阪でのライブがキャンセルされました。癌告知後のことでしたから、もうかなり悪いのだろうと思ってはいました。また、古い音源の再発が続き、活動の総括をしようとしているのかな、というイヤな予感もありました。

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私がエンケンさんを知って10年弱。ライブに行ったのは08年、10年、12年、13年の4回。持っているCDは8枚、DVD1枚。昔からの熱烈なファンの方々から見れば私のような人物はひよっこであり、ファンと自称することは許してもらえないかも知れません。

享年70歳。ファンに断りもなく自分勝手に、こんなに早く逝きやがって。悔しいです。ご冥福をお祈りします。

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2017年10月21日 (土)

スーパーキッズオーケストラコンサートを観てきました

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10月8日は、沖縄市民会館に「スーパーキッズオーケストラ」(SKO)を観に行ってきました。

SKOは、言わずと知れた世界的な指揮者、佐渡裕さんが深い愛情を注ぎ育てているオーケストラです。私は以前、日曜朝のテレビ番組で、佐渡裕さんが指揮をし、さだまさしさんが歌う「風に立つライオン」を演奏している姿を観て、その高い演奏技術とあまりの美しさに涙したものです。

この日のプログラムは、

第一部

1 ホルスト:セントポール組曲より第一楽章

2 バッハ:シャコンヌ

3 モリコーネ:ニューシネマパラダイス

4 指揮体験

5 レハール:メリーウィドウメドレー

アンコール

6 アンダーソン:フィドルファドル

7 ウィーラン:リバーダンス

第二部~ゲストとの共演~

8 サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン(solo 島田真千子)

9 クーセヴィッキー:コントラバス協奏曲(solo 幣隆太朗)

10 ボッテシーニ:ヴァイオリンとコントラバスのための協奏的大二重奏曲(solo 島田真千子、幣隆太朗)

沖縄特別プログラム

11 芭蕉布(共演:浦添市ジュニアストリングス、沖縄市ジュニアストリングス、名護ジュニアオーケストラ、那覇ジュニアオーケストラ)

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この日のプログラムで嬉しかったのは、3の「ニューシネマパラダイス」。クラシック曲ばかりが並ぶ中での映画音楽で、我が家には映画のサウンドトラックだけでなく、溝口肇さん、2cellos、Yo-Yo Maという3大チェリストのバージョンもあるほどこの曲が大好き。

4の指揮体験では、会場から希望者を募って指揮者の体験をしてもらうというもので、偶然、小学5年生の男女が選ばれて指揮体験を行いました。テーマとなった曲は、モーツァルトのアイネクライネナハトムジークでした。まず、「この曲は四拍子ですので、四拍子をやってみましょう」と練習をさせ、いざ本番へ。素人の指揮者が振るタクトにもテンポ、強弱をしっかりと表現する即応力の高さも見せてくれました。

アンコールの6「フィドルファドル」と7「リバーダンス」はどちらも軽快な曲で、メンバーの皆さんは、曲に合わせて立ち上がって身体を左右に揺すったり、ステップを踏んだり、コントラバスはくるくると回転させたり、と魅せる要素満載の曲です。第二部のゲストとの共演では彼らの表情から笑顔は消えていましたが、第一部の特にこの2曲の生き生きとした笑顔満点の表情は観ている私たちも楽しくなりました。この2曲はYou Tubeで観ることができますので、興味のある方はどうぞ。

メンバーの皆さんが小学生~高校生のいわゆる「子ども」であるなどと見くびってはいけません。演奏技術や経験などは一流のオーケストラの方々にはかなわないでしょうが、彼らにはそれらを補ってあまりある純粋さや情熱があるのです。演奏会が面白くないと言われる某一流オーケストラは、高いお金を出してまで観たいとは思いませんが、SKOは別です。大人になると、経験や知識、技術がかえって邪魔をし、打算的になってしまう部分があるのではないかと私は思うのです。映画・ドラマでも、大人の臭い芝居に対して、子役の純粋な演技には本当に感心させられることがあります。ストーリーに感情移入できないくらい大人のヘタな演技は勘弁してほしいものです(笑)。

話がそれましたが、SKOの皆さんには、これからも純粋な感性を失わずに情熱を持って音楽に励んでいただくことを願うのみです。今後の活躍を期待しています。

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2017年9月23日 (土)

NHK「ベストオブクラシック」の収録を観てきました

9月22日は、南城市のシュガーホールに、NHKのベストオブクラシックの収録を観に行ってきました。

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出演は

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ソプラノの砂川涼子さん

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テノールの与儀巧さん

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ピアノの栗原正和さん。(砂川さんの画像に比べ、与儀さんと栗原さんの画像が荒いのは、他意はありません。)

歌手のお二人は沖縄の出身で、NHKのニューイヤーオペラコンサートなどにも出演されており、全国的に名前を知られている方です。

演目は

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1 禁じられた音楽(ガスタルドン):砂川、与儀

2 ラルゴ「なつかしい木陰」(ヘンデル):与儀

3 あこがれの人に(チェスティ):砂川

4 暁は光から(トスティ):与儀

5 夢(トスティ):砂川

6 芭蕉布(普久原恒勇作曲・吉川安一作詞・中村透編曲):与儀

7 ばんがむり(宮古島民謡・中村透編曲):砂川

8 童神(佐原一哉作曲・古謝美佐子作詞):砂川、与儀

9、10 歌劇「愛の妙薬」から二重唱「そよかぜに聞けば」「ララ、ラララ」             (ドニゼッティ):砂川、与儀

11 歌劇「カルメン」から二重唱「母のたよりを聞かせてよ」(ビゼー):砂川

12 歌劇「ジャンニ・スキッキ」から「私のお父さん」(プッチーニ):砂川

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13 歌劇「ルイザ・ミラー」から「穏やかな夜には」(ヴェルディ):与儀

14 歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」から「私は神のいやしいしもべです」(チアーレ):砂川

15 歌劇「アルルの女」から「ありふれた話」(フェデリコの嘆き)(チアーレ):与儀

16  歌劇「死の都」からマリエッタの歌「私に残された幸せ」(コルンゴルト):砂川

17 歌劇「椿姫」から乾杯の歌「友よ、さあ飲み明かそう」(ヴェルディ):砂川、与儀

アンコール

18 メリーウィドウ(レハール):砂川、与儀

19 てぃんさぐぬ花(沖縄民謡):砂川、与儀

19時の開演から2時間超、お二人の圧倒的な歌声(砂川さんの美しさにも!)に魅了されっぱなしでした。10の「ララ、ラララ」では、与儀さんが泡盛の瓶を持って登場、酔って踊る場面では沖縄の踊りであるカチャーシーを取り入れ、会場を盛り上げました。

この日披露された曲のうちの何曲かは我が家のCDラックにもあり、7の「ばんがむり」も城間健市さんのものがありました。城間さんの曲は民謡らしからぬ、ちょっとミステリアスでロック調のアレンジですが、砂川さんの曲はちょっとジャズっぽいアレンジが素敵でした。

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また、4と5のトスティの曲は、私の知り合いであるローマ在住のオペラ歌手、Yumi TanakaさんのCDに入っていました。

この日の演目は、知らない曲が多かったのですが、とても楽しめました。FMラジオでの放送は10月30日19:30~、BSプレミアムでは12月1日朝5:00~だそうです。今から楽しみです。

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2017年7月24日 (月)

コンサート紀行⑫~海勢頭豊(2017.07.23)

昨日(7月23日)は、「海勢頭豊(うみせどゆたか)まふっくゎコンサート」に行ってきました(「まふっくゎ」とは、「真昼の」という意味だそうです)。

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私は、このブログでは政治的な主張はしないと宣言していますが、海勢頭豊さんは反戦平和を一貫して訴えてきた、その世界では神的な存在の方で、この人のコンサートに行ったということだけで、ばりばり政治的な主張をしているも同然なのです。

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コンサートが開かれた場所は、泡瀬干潟を望む「ウミエラ館」。

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この日はとてもいい天気で、ちょうど引き潮の時間帯でもあったため、干潟観察に多くの方が訪れていました。

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こちらに、私的にお付き合いのある三井さんの帆船の模型が展示されていました。三井さんは、帆船模型作りの第一人者。

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さりげなく、戦後の抵抗運動の象徴であった瀬長亀次郎さんが立っていらっしゃいます。いつもはお茶目な三井さんですが、今日はスタッフとして大忙しです。

コンサートは、名曲中の名曲である「月桃」でスタートします。「月桃」は、先の戦争で亡くなった人への追悼の代名詞となっている曲です。

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↑ 逆光で、何がなんだかまったくわからない写真になってしまいました。

豊さんだけでなく、バイオリン担当で次女の海勢頭愛さん、ボーカルのみちささんのトリオ編成です。愛さんの艶々したバイオリン、みちささんの透き通った伸びやかな歌声、そして、ベテラン豊さんの若い頃と変わらない一本筋の通った朴訥とした歌声。アコースティックギターにバイオリンが加わると、まるでブルーグラスのような雰囲気になり、またまた新しい魅力発見。カントリーウエスタンなども好きな私にとって、ものすごく居心地のいいコンサートです。また、みちささんのことは存知あげなかったのですが、私が大好きな神谷千尋さんやしゃかりのチアキさんのような、ポップス系の曲から民謡まで歌いこなせる実力と、伸びやかなハイトーンに魅了されました。
豊さんの「ジュゴンの話」が長すぎて(笑)、開始から45分過ぎて演奏された曲はわずか3曲という、まるでプログレのコンサート並の展開。プログレなんざ、20分を超える曲があったりしますからね。

途中、休憩を挟み(休憩中も飛び入りで、「国頭(くんじゃん)サバクイ」の歌と踊りを披露してくださった方あり)2時間のコンサートは終わりを告げたのですが、アンコールとして、もう一度、「月桃」を披露してくださいました。この曲の「六月二十三日待たず 月桃の花は散りました」という歌詞について「組織的戦闘が終結したとされる6月23日の前日6月22日に亡くなった方々が、あと一日、せめて一日だけ生き延びることができたなら、「平和の礎」に名前を刻まれることもなく、人生を全うできたのではないか」そんな想いが頭を巡り、涙があふれました。

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コンサート終了後、購入したCDにサインを入れていただきました。豊さんが、みちささんの脇に大きな字でサインをしてしまったため、みちささんが「私どこに書こう?」と困っていたのが印象的でした(笑)。

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こうしたところに行くと、沖縄の人ってどうしてこんなに過酷な歴史を背負わされて、今なお過重な負担を強いられてもこれほど前向きに人生を歩むことができるのか、とても不思議に思います。それは、先に公開された映画「カタブイ」にも描かれていた、沖縄の人が持って生まれた死生観などが大きく影響しているのかも知れません。

以前、イタリアに住む知人から「今イタリアはものすごい不況でね」という話を聞きましたが、街で見かけるイタリア人にそんなそぶりはまったくない。あくまでも私見ですが、彼らには「食べて(MANGIARE)、愛して(AMORE)、歌って(CANTARE)いれば人生は最高さ!」という前向きな考えがあるようで、困難な状況にも前へ歩むことを忘れない沖縄の人とも大きな共通点があると思います。獣医学部がどうの、隠蔽がどうの、というお粗末な茶番劇に辟易としている私たちは、こうした前向きな生き方をもっと見習うべきか知れませんね。

七十半ばだと言う海勢頭豊さんですが、ますますお元気で私たちを引っ張っていただけたらと思います。

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2017年7月 9日 (日)

コンサート紀行⑪~コトリンゴ(2017.7.8)

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昨日7月8日は、コトリンゴさんのライブがありました。コトリンゴさんは、坂本龍一さんに見いだされ、超ロングランヒットの映画「この世界の片隅に」の音楽を担当されており、ピアノ・ヴォーカルだけでなく作詞作曲、プロデュースまでこなすという才能あふれる方なのです。

今年の正月、「コトリンゴさんのライブを観に行く」という目標を立てた私たち。東京のライブに出向くことまで考えていましたが、こんなに早く、しかも沖縄で目標が実現するなど考えてもいませんでした。

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私は、彼女の特徴であるふわふわしたヴォーカルと卓越したピアノ、そして不思議ちゃん的なキャラクターが大好き。

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私はチケット発売初日の3月11日に窓口へ赴き、整理券番号001~002をゲットしました。入場は整理券の番号順なので、席はもちろん最前列。開演前は、関西から一人で来たという筋金入りのファンの男性や、同じく発売初日にチケットを買いに来たという女性たちと並びの席になり、いろいろと情報交換などをして緊張を紛らせます。そしてスタッフがステージ裏に消え、コトリンゴさんの足が少しだけ見えると、まるで変態オヤジのように興奮してしまったのです。

コンサートは、ピアノとヴォーカルのコトリンゴさんと、コトリンゴさんが教官と慕うチェロの徳澤青弦さんのお二人で、まずは映画の冒頭に使われていた“神の御子は今宵しも”でスタート。凛としたピアノと艶々としたチェロの音色にもう涙が出そう。

この日の曲目は、映画のサントラからを中心に、新旧のオリジナル曲も多数披露されました。私は特にサントラの中のボーカル入りの曲「悲しくてやりきれない」「隣組」「みぎてのうた」「たんぽぽ」に感動しました。ピアニカや木琴も披露され多彩な才能にも脱帽ものです。

約2時間の夢のような感動の時間が過ぎ、いよいよもう一つのお楽しみであるサイン会。私は、コンサートなどに行くと、その出演の方々へ敬意を表す意味で作品を購入することにしています。それにサインが付くとなれば逃す手はありません。

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これが今回私が購入した2枚。上が徳澤さんの「カジャラの音楽」、下はコトリンゴさんの「Sweet Nest」。

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そしてこれが徳澤さんのサイン。

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これがコトリンゴさん。

サインをいただいたあと、「写真を撮らせてもらってもよろしいですか?」とおたずねすると、徳澤さんから「もちろん!」とお答えが。

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そしてこれが撮らせていただいた写真。私の後ろにも多くの人が並んでいたので「サイン中の姿でいいですよ」と言ったのですが、ペンを置いてピースまでしてくださいました。

2週間前、これも数ヶ月前から楽しみしていたライブにのっぴきならない事情で行けなくなってしまった私。今回もまさかそんなことにはならないだろうか、と不安で仕方なかったのですが、終わってみればもう少し不安を味わっていたかったような複雑な気持ちです。人間の感情なんて、勝手なものですね。

今年のもう一つの目標は「小澤征爾さんのコンサートを観に行く」なのですが、年内実現可能でしょうか。

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2017年7月 8日 (土)

コンサート紀行⑩~溝口肇(2016.4.8)

「世界の車窓から」のテーマ曲で知られる溝口肇さんのコンサートが行われたのは2016年4月8日。場所は京都の平安神宮でした。

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溝口さんが出演されたのは「平安神宮 紅しだれコンサート2016」。

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コンサート情報を開演1時間半くらい前に仕入れ、チケットがあるのかどうかもわからずに平安神宮に急ぎました。

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前日は大雨と強風で多くの飛行機が欠航し、鴨川沿いの桜もだいぶ葉桜になってしまっていたのですが、この日はこんなきれいな天気で、神宮内の桜も健在でした。

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私が溝口さんについて知っていたのは、まさに「世界の車窓から」のオープニングテーマのほんの10秒ほどの演奏のみだったのですが、いろいろな映画音楽などの演奏もあり、楽しめました。何よりも、こんな美しい風景の中でゆったりとした美しいチェロの音楽が聴けるのですから、こんな贅沢はありません。

溝口さんのチェロには「アンジェラ」という名前が付けられており、年齢はおよそ300歳だそうです。「今後もあと300年くらいは生き続けられるだろう。彼女が生き続けられるように、戦争は絶対に起こしてはいけない」と語っておられたのがとても印象的でした。

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この日のセットリスト。ちょっと見にくいのですが、第二部ではニューシネマパラダイスの演奏があったようです(ちょっと残念)。

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一部と二部の休憩時間中を利用して溝口さんがサイン会をしてくださいました。

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2017年7月 4日 (火)

コンサート紀行⑧~桜坂劇場編

コンサート紀行と言うわりには、肝心なコンサートのことにあまり触れていないこのコーナー。そろそろネタも尽きかけてきたでしょうか。

今回は、桜坂劇場で行われたコンサートの特集です。

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まずは遠藤賢司さん。フォークの一時代を築いた方で、“カレーライス”や”不滅の男”“夢よ叫べ”などが代表曲です。ステージ上では、何かに取り憑かれたように激しく叫び、アンコールが終わると、ギターを担いで歌舞伎のような舞を披露しますが、ステージを下りると、とても声が小さくでシャイな方です。このチラシにはサインを入れていただいており、右肩のところには猫の絵、左肩のところには「えんけん」と書かれています。

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最近のアルバムでは、「静」と「動」の対比が顕著になってきている気がします。

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次はパリミュゼット(Paris Musette)。

アコーディオンのダニエルコラン(Daniel Colin)さんを中心に、ギターのドミニッククラビック(Dominique Cravic)さん、ピアノのグレゴリーヴー(Gregory Veux)さん、ボーカルのクレールエルジエール(Claire Elziere)さんの4人組。このチラシにはヴーさんだけ写っていないのですがしっかり4人のサインが入っています。

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この顔ぶれに、一度だけラウルボルボサ(Raul Barboza)さんというアコーディオニストが加わったことがありました。「2大アコーディオニスト夢の共演」と書かれていますが、申し訳ありません、ラウルさんのことはよく存じ上げていませんでした。彼らの音楽は、シャンソンなどのフレンチミュージックで、このバンドに興味を持つまでは“パリの空の下”くらいしか知らなかったのですが、“ムーランルージュの唄”“愛の賛歌”“聞かせてよ愛の言葉を”“さくらんぼの実る頃”などなどいい曲がたくさんあります。私は、エルジエールさんのボーカルが大好きですが、クラビックさんが時折披露する低音の渋いボーカルもまた味があります。

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左からエルジエールさん、コランさん、ヴーさん、クラビックさん。

2011年にコランさんの引退公演が行われて以来このメンバーでの活動も終わってしまったようで、これ以来お目にかかれていないのが残念です。

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2017年7月 3日 (月)

コンサート紀行⑦~GIPSY KINGS(2000.5.3)

今回のコンサート紀行はGIPSY KINGS。

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場所は、東京の国際フォーラムでした。GIPSY KINGSと言えば、麒麟淡麗のCMに使われた”ヴォラーレ”や、”バンボレオ””ジョビジョバ”などのヒット曲で有名です。

バンドは、

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Tonino Baliardo氏の超絶フラメンコギターと

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Nicolas Reyes氏の哀愁を帯びたハスキーボイスが売り物ですが、

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私は、Canut Reyes氏のボーカルが大好き。彼がリードボーカルをとるのはアルバム中せいぜい多くて2曲くらいなのがさみしいところではあります。“Love & Liberte”に収録されている“Montana”は必聴です。

さてコンサートは、会場が広すぎて、ステージ上のどれが誰なのか、まったくわからず、ちょっと前に出てきたから「あ、あれがCanutなのね」という状況。もうすでに相当昔の話なので、コンサートの内容を詳細に記憶していませんが、コンサート終了後1階席の脇を通ってステージの広さ、会場の大きさを改めて実感したのでした。

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2017年7月 1日 (土)

2016年を彩ったアルバムたち

2016年は激動の一年でした。そんな2016年もいろいろと素敵なアルバムに出会いました。

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まずは、「世界の車窓から」のテーマ曲を演奏されている溝口肇さんの「New best selection」。昨年の京都旅行で平安神宮のコンサートに行き、その日の出演者が溝口肇さんだったのです。

このアルバムはベストセレクションだけあって、いい曲が目白押し。しばらくは聞き惚れました。⑤の“SAKURA DAYS”と⑩の“Spring Rose”はゆったりとして比類なき美しさの曲。⑬の“Eternal Wind”は広大な草原をゆったりとした風が舞うような、本当に気持ちのいい曲です。そして、ラストの⑭“Espace”はそれまでのポピュラー風の雰囲気を排除し、チェロ一本で重厚な雰囲気を醸しだします。

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次は、SPIZの「醒めない」。これは、夏を彩ってくれたアルバムです。

東京に住む私の母は認知症を患っていて、2週間ほどの日程で介護のために上京しました。認知症だとわかっていながら、繰り返される同じ会話に疲れ、精も根も尽き果てて帰りの飛行機に乗ったとき、機内オーディオでスピッツの特集をやっていました。「ロビンソン」に疲れた心を鷲づかみにされて涙を流し、このアルバムを購入したのです。スピッツのベストアルバム以外を購入するのは初めてでしたが、絶品メロディのオンパレードで、これはベストアルバムか?と思えるほど完成度の高いアルバムだと思っています。

①の“醒めない”はアルバムのオープニングを飾るにふさわしい軽快なロック。②の“みなと”④の“コメット”⑪“ヒビスクス”などなど、どれもスピッツらしいメロディアスな曲です。ちなみに、ヒビスクスとは、ハイビスカスのことで、詩の内容からこれは沖縄戦(または反戦平和)のことを歌ったものではないかと思っていたのですが、マサムネさんにはそんな意識はなかったそうです(笑)。でも、そう受け止めるのであればそう思ってもらってもいいと、雑誌のインタビューで答えていました。

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そして、我が沖縄から。マルチーズロックの「ダウンタウンパレード」。秋を彩ってくれました。

自分の中では、「マルチーズ=ダーク」というイメージが固まりすぎていて、なかなか購入できなかったのですが、ライブを観て一気に購入を決めました。

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高い音楽性と、もりとさん(前列中央)の深淵な詩&しわがれただみ声、馬頭琴という珍しい楽器が編成に加わっていることも大きな魅力。②の“維新伝心”(「以心伝心」ではない)の強烈な言葉が並ぶ激しいロック、⑦のミステリアスな雰囲気を醸し出す“モンキーレストラン”、⑨の“ダウンタウンパレード”は、戦争当時のひめゆり学徒隊の少女たちの行進をテーマに「少女達の涙を忘れないように」「悲しみの行進はもう決して繰り返さない」と切々と歌う壮大な曲です。

あまりにいろいろなことがあった2016年、これらのアルバムがあったからこそ乗り切れた気がします(大げさか・・・)。

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2017年6月30日 (金)

今月のイチオシ~The silence of sakishima/THE SAKISHIMA meeting

今月の私のイチオシアルバムのご紹介です。

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アルバム名は“THE SILENCE OF SAKISHIMA”。歌うのは、THE SAKISHIMA meetingのお二人。

THE SAKISHIMA meetingは、宮古島出身で唯一無二の超絶みゃーくふつ(宮古方言)シンガー、下地勇さんと、八重山民謡の歌者、新良幸人さんのユニット。言葉も文化も、ベースとなる音楽も違う二人のコンビ結成に当初否定的な声も少なくなかったようですが、今の活躍ぶりはいかがでしょうか。

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今回のアルバムは2ヶ月も前に買ったのに、一度聴いて心がなびかなかったために、危うくお蔵入りしそうになったものです。それが最近、ちょっとしたきっかけで再び聴いてみると・・・。断言します。最高のアルバムです。

2曲目の「ユーニンガイ」と3曲目の「アイランドラッシュ」はロックテイストあふれる曲です。。アイランドラッシュの「スルックィー アラン スルッコー ナリネーヌ(「小魚すくいじゃあるまいし 大混乱の無秩序状態」という意味だそうです。)というコーラスでは、勇さんが上のパートで熱く歌い、幸人さんが下のパートでクールに歌う、この対比がとてもかっこいいのです。

7曲目の「シディガフー」は、SADEの往年の名曲「Smooth operater」と思わせるようなブルージーな曲です。

私が特に気に入っているのはまず5曲目の「島風」。

このアルバム唯一の民謡風の曲で、ゆったりした明るいメロディを幸人さんが伸びやかな声で歌いあげます。青い空の下で聴くと、幸人さんの歌声が空に溶けていきます。ほぼ間違いなく勘違いなのですが、私の心まできれいになった気がします。

次は6曲目の「旗波」。かなりのロックで、幸人さんが野太い声でシャウトする部分がとてもかっこいいです。沖縄美ら海まぐろテーマソングだそうで、エイヤ!エイヤ!という漁師を思わせるかけ声もとてもかっこいいです。そこらへんの柔なロックバンドよりもロックしている!と思います。

そして10曲目の「The World of  EN」。こちらも5曲目同様、明るいメロディで幸人さんの歌声が最高で、詩がまたいい。ちなみに、ENの意味はわかりません。

※標準語訳

「夜明け前 世界が動き出そうとする時 かけがえのない 新しい命が舞い降りる 世を照らす太陽よ 歩く道を見せて 優しい風がさやさやと 夏芽をなでていく お月様は森を煌々と照らされる かけがえのないものとして~」

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この曲の歌詞は宮古方言?と思わせる表記があり、それを宮古出身の勇さんではなく八重山出身の幸人さんが歌うことは新たな挑戦と言えるかも知れません。幸人さんは、ピアノのサトウユウコさんとユニットを組んだり革新的な活動をしています。これこそが、Yo-yo Ma 氏が言うところの「伝統は革新から生まれる」という言葉そのものかも知れません。

勇さんがデビュー間もない頃にバックでベースを弾いていたのは知り合いである保良さんであり、そんなこともあってずっと昔から勇さんのことは大好きです。しかし、もっと好きなのが幸人さん。

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幸人さんはこんな強面でありながら、ステージ上ではときどき、内股でしかも曲の合間に「アンッheart」という声を出すような中性っぽい雰囲気と、なによりも心に染みる伸びやかな歌声が大好き。

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大勢で歌って踊る曲が幅を利かせている日本の音楽界。好みは別として、どんな音楽であってもそれを否定するようなことはしません。ただ、THE SAKISHIMA meetingの音楽は「音楽とはこういうものだ」と言っているように思えてなりません。

改めて、THE SAKISHIMA meetingの未来に大きな期待を寄せます。

実は7月1日、桜坂劇場でライブがあり、調べたところチケットはSOLD OUTでした・・・。

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