映画・テレビ

2018年10月28日 (日)

映画「日日是好日」を観てきました

10月27日は、桜坂劇場に「日日是好日」を観に行ってきました。

この映画は、茶道を取り上げた映画ということで、茶道の心得があるとぅじさんが是非見たいということで一緒に行きました。先日亡くなった樹木希林さんが出演されていることも大きな関心を呼んだようで、上映開始30分くらい前に着いたらチケットは売り切れ、とのこと。でも、当初予定になかった次の上映があるというのでそれを観ることにしました。お客さんは、9割以上が女性で年齢層ちょっと高め。男性同士のお客さんは見かけなかったような。どうでもいいことですが。

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私は、茶道などというものに興味も知識も全くないのですが、主人公の典子(黒木華)が、所作一つ一つについて疑問に思い、戸惑うシーンはとても共感できました。また、この映画は表千家の茶道であり、とぅじさんが学んでいたのは裏千家なので、裏と表の違いなどもあとで聞くことができ、「へ~」の連続でした。樹木希林さんは、何十年も経験をしているお茶の先生でもときどき間違うような所作をたったの5回で覚えてしまったそうで、その集中力の高さにはお茶の先生も脱帽だったとか。

 

残念なのは、上映中に通路を挟んだ隣の方たちが頻繁に荷物のチャックの開け閉めをやっていたり、持ち込んだ焼き鳥のビニールパックの音をガサガサさせたりしていたこと。おまけに、エンドロールが流れたとたん、会話を始めたのです。私は、エンドロールが終わり会場内の照明が点くまで余韻に浸るタイプです。なので、もういいやと思うなら出ていけばいいのに、なぜ会場内にとどまっての会話が必要だったのか理解できません。

 

この日は、劇場に向かう途中の道でお年寄りが道を渡ろうとしているので止まっていたら後ろの車からクラクションを鳴らされたり、劇場そばの歩道で後ろから来た自転車のじいさんに威嚇されたり、ということがあって、2時間待ってやっと観ることができた映画でもこれだったので、ちょっとついていない気もしましたけど、まあこんな日もありますわね。事故に遭わないだけよかったということにしておきましょう。

 

まあ、私がこの歳でお茶を始めるなんてことは皆無に等しいとは思いますが、お茶に対する向き合い方が少しだけ変わったことは確かなようです。

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2018年10月21日 (日)

映画「パパはわるものチャンピオン」を観てきました

10月20日は、「パパはわるものチャンピオン」を観に行きました。

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大村理髪店の息子祥太は、父・孝志がどんな仕事をしているのか知りません。父に聞いても教えてくれないからです。そこである日、父の車の荷台に隠れ出勤する父のあとをつけます。

父が車を降りたところには筋骨隆々の恐そうな人たちが。父が入って行った建物に恐る恐る忍び込むと、そこはプロレス会場でした。ちょうど観戦に来ていた同級生親子と一緒に見ていると、ゴキブリマスクという悪役レスラーが現れます。

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ゴキブリマスクの試合後の決めのポーズ、それは普段父がやるポーズそのものでした。大好きな父が悪役レスラーであることを知った祥太はショックのあまり泣きながら試合会場を飛び出し、後を追ってきた父孝志に「悪者のパパなんて大嫌いだ」と言ってしまいます。愛する息子に投げつけられた言葉に悩む孝志は、勝ち進んだ大会の試合の途中で、マスクを脱ぎ取ってしまいます。ゴキブリマスクの正体は、10年前に大けがを負い長期離脱していたかつてのエースレスラー大村孝志でした。何の相談もなくマスクを脱いだことに悪役のパートナー、銀蠅マスクは激怒。孝志は会社から解雇されてしまいます。

プロレスの世界から足を洗うつもりでいた孝志。しかし、先の大会で優勝したドラゴンジョージから対戦相手に指名されたことで再び立ち上がります・・・。

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配役は、ゴキブリマスク・大村孝志に「100年に一人の逸材」と呼ばれる現役プロレスラー棚橋弘至、妻・詩織には木村佳乃、息子・祥太に天才子役寺田心、

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熱心なプロレスファンの雑誌編集者大場ミチコに仲里依紗(公式サイトから借用)、その上司に大泉洋、エースレスラー・ドラゴンジョージにはオカダカズチカという面々が務めます。主役が現役のプロレスラーで、他にも多くのレスラーが登場しますが、感情移入できないほど演技が下手・・・ということは全くなく、とても自然な演技で好感が持てました。


父が世間から罵声を浴びせられる悪役レスラーであることを同級生に言うことができず、人気絶頂のドラゴンジョージだと言ってしまった息子の葛藤、悪役レスラーであることに息子から投げつけられた言葉に対する夫婦の葛藤、同級生が悪役レスラーの息子だということを知ったクラスの同級生たちの葛藤。こうした心情や親子の絆もしっかり表現されていて、何度かホロリとさせられるシーンがあり、感動するいい映画だったと思います。


試合のシーンは本当に迫力がありました。かつて、新日本プロレス沖縄興行に足を運んだこともあるこの私。ゴールデンタイムのテレビ中継もなくなり、今やどんな選手がいるのかよくわかりませんが、少しプロレス熱が復活しそうな気配です。

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2018年10月 7日 (日)

映画「ジーマーミ豆腐」を観てきました

9月24日は、ワタクシの五十ウン回目の誕生日でした。残りの人生あと30年。(←そんなにあるか??) そんなこんなで、桜坂劇場に映画「ジーマーミ豆腐」を観に行きました。

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普段、私は観た映画に敬意を表して、パンフレットを購入するのですが、劇場の方にお尋ねすると、この映画のパンフはないとのこと。なので、手元にある資料はチラシを基にあらすじを簡単に記しておきます。

 

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『地元沖縄の陶芸工房で働きながらフリーダイバーとして生活しているナミ(仲宗根梨乃)。沖縄料理店「真南風」(まはえ)の店主、佐久本(津嘉山正種)とは父と娘のように親しく付き合いをしています。ナミと幼馴染のユキ(山本真理)は、鋭い味覚を活かし、故郷の沖縄から海外に渡り、新進気鋭の料理評論家として活躍しています。そしてナミは、シンガポール人でシェフをしていたライアン(ジェイソン・チャン)と出会い交際をしますが、シェフと辛口の料理批評家の立場で意見が対立し、いつしかナミの姿が見えなくなってしまいます。ライアンは、突然姿を消した元恋人のユキを探し、彼女の故郷である沖縄を訪れて、沖縄の浜辺でナミと出会います。

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ユキを失った傷から塞ぎ込みがちなライアン。ナミはそんな彼へ「「ぬちぐすい」とは、沖縄の方言で「命の薬」を意味する」と言って沖縄料理の料理人となることを勧めます。「真南風」の伝統的な沖縄料理に心を動かされてライアンは、偏屈な店主の佐久本に弟子入りすることになりました。

 ナミとライアンは、時間を共に過ごすうちに惹かれあい、彼の心の傷は、沖縄の自然や、地域の人々の優しさで癒されていきます。その時、姿を消していたユキが2人の前に現れる―。』

 

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チラシ上段左がユキ、右がナミ、中段が佐久本とジーマーミ豆腐、下段がライアンです。

この映画の監督と脚本は、クリスチャン・リーと、主演でもあるジェイソン・チャンという二人の外国人であり、沖縄県が製作支援を行っています。外国人が沖縄の料理や自然を題材に作った映画ということで、どのような描き方になっているのかとても興味がありました。本部町か今帰仁村あたりではないかと思われる木々に囲まれた古民家風の建物が「真南風」の店舗として使われ、海や美しい自然が描かれていましたし、料理もどれもおいしそうでした。ただ、日本人であるナミとユキが英語で会話をしている理由は少し意味がわかりませんでした。映画は、ライアンがシンガポールで働いているシーンや、来沖して「真南風」で働いているシーンが交互に出てくるので、ちゃんと観ていないとときどき意味がわからなくなります。

 とはいえ、沖縄を代表する大ベテラン俳優である津嘉山正種さんが、偏屈でありながら心優しい店主役としていい味を出していたと思います。ナミ役の仲宗根梨乃さんは、世界で活躍するダンサー兼振付師だそうで、今作が銀幕デビュー作とのことですが、妙に沖縄のアクセントを強調することもなく、自然な演技だったと思います。沖縄の魅力がいっぱい詰まった映画だったと思います。

ちなみに、ジーマーミ豆腐とは、ピーナツで作られた沖縄独特の豆腐のことです。一般的な沖縄料理のお店にはたいていありますし、スーパーなどでも売られています。普通は、甘じょっぱいタレをかけて食し、粘っこい食感が特徴です。しかし、ピーナツが原料なので、アレルギーを持つ人は注意しなければいけません。

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2018年2月 4日 (日)

「はじめてのボーイミーツガール」を観てきました

1月28日は、「はじまりのボーイミーツガール」(原題:Le coeur en braille)という映画を桜坂劇場に観に行ってきました。(余談ですが、原題を翻訳してみると「点心」と出てきました。まったくわけがわかりません。なので、意味のわからない直訳をそのまま邦題にしなかった命名者に「優」を差し上げます。)

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映画は、落ちこぼれのヴィクトールとチェリストを目指す優等生のマリーの恋の物語です。

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あるとき、マリーから「勉強を教えてあげる」と家に招かれるヴィクトール。でも、その接近には理由があったのです。

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マリーは、視力がどんどん落ちていくという深刻な病気にかかっていました。頑固なマリーの父は治療を優先させたいため、そうなると夢は叶えられなくなってしまいます。病気が進行していることを隠すため、授業などでヴィクトールの協力が必要だったのです。そして、その秘密を知ったヴィクトールは「利用された」と怒り出す始末。

チェリストの夢をあきらめきれないマリーとヴィクトールのとった行動とは。そして、マリーの夢は・・・。

私は、ヴィクトールとヴィクトールの父とのやりとりがとても気に入りました。「お母さんは出て行ってしまった」という父に対して、実は母は死んだのではと疑うヴィクトール。そして、いつまでも母の品物(遺品?)を手元に置いている父に、それを処分するよう勧めます。でもいざ処分するとなったときにヴィクトールは、荷物から母のスカーフを抜き去ってしまいます。そして、母の荷物が入った袋を一つ一つ処分場へ投げ込んでいき、最後の一つの投げ込みをためらう父に対し、それを父から取り上げて投げ込むのです。ヴィクトールの父や母への想いが伝わり、胸が熱くなりました。ヴィクトールは、自動車修理工である父の修理の遅さに文句を言いに来た女性との再婚を望んでいたのではないか、いつまでも過去に縛られていないで新しい道を歩めよ、と言っているような気がしたのです。あくまでも私見ですが。

12歳の少年と少女のピュアな恋、夢に向かって突き進む一途な思い、そして、見事な演技。全体的なストーリーとしてはありきたりな感じがしないでもないですが、これらが相混じってとてもいい映画だったと思います。

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2017年9月18日 (月)

ボブという名の猫~幸せのハイタッチ~を観てきました

今日は、「ボブという名の猫~幸せのハイタッチ(原題:A STREET CAT NAMED BOB)」を観てきました。

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この映画は、路上生活を送るストリートミュージシャンであるジェームズが、一匹の猫と出会ったことで街で一躍人気者となる実話を基にしたサクセスストーリー。

ジェームズは薬物中毒でしたが、何度も挫折しながらも、周囲の支えも得て更正の努力を続けます。更正の担当者から住居を用意してもらい、その住居に迷い込んだ一匹の猫(名前はボブ)を保護したことから彼の人生は一変します。

ボブとともに街に出かけ路上で演奏すれば多くの人が集まって、収入もたくさん得られるようになる。ボブとともに「ビッグイシュー」の販売を始めれば、雑誌も瞬く間に売れる。自分の売り上げが減ったと、同業者からのねたみがあり、禁止されているはずの「なわばり荒らし」をしたということで、販売禁止の処分を受けるなど紆余曲折ありますが・・・。

特筆すべきは、この映画にボブ本人(?)が出演していること。映画を観に来ていた皆さん、猫好きのようで、ボブのかわいらしい仕草に「あ~heart04」という声が漏れます。猫目線のように、低い位置から見上げるような映像もふんだんに使われていました。

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劇場には、この映画のクリアファイルや、

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この映画の特集が組まれている「ビッグイシュー日本版」が売られていて手に入れました。

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空前の猫ブームとかで、ホールはほぼ満員の盛況でしたし、次の回の上映にも多くの人が並んでいました。何度か涙が出ましたcryingが、あまり詳しくは書けないのでここまでにしておきます。エンディング間近が特に感動的で、目を赤くしてホールを出てきた人数名。いい映画でした。

※「ビッグイシュー」とは、ホームレスの人の自立を支援する雑誌で、最初は、350円の雑誌10冊が無償で提供されます。これを売ったお金で、次は一冊170円で仕入れ、一冊売る毎に180円の収入になるという仕組み。ホームレス状態であれば誰でも販売者になることができるそうで、路上でしか買えない雑誌です。

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2017年6月17日 (土)

「ヨーヨー・マと旅するシルクロード」を観てきました

6月10日、「ヨーヨー・マと旅するシルクロード(原題:The music of strangers)を観てきました。

映画の内容は、2000年に【音の文化遺産】を世界に発信するためにヨーヨー・マ氏が立ち上げた「シルクロードアンサンブル」(Silkroad enssemble)の活動の様子を取り上げたドキュメンタリーです。

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ヨーヨー・マ氏は、世界的なチェリストでありながらその地位にとどまることなく、革新的な音楽の創造に取り組んでいます。それは、

「伝統は革新から生まれる。文化が塗り替えられなくなったとき、伝統は死んでしまうだろう」

「文化にとって重要なのは伝統を守り抜くことよりも物事を生かし続けること、そして進化し続けること」

という氏の伝統に対する考えそのものから来ているのだと思います。このアンサンブルには、シルクロードに点在する様々な民族音楽の楽器なども参加しており、当初、これら民族音楽の保守的な人たちからは反逆者扱いされることもあったそうです。

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しかし今では、中国琵琶のウー・マンさんや

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バグパイプのクリスティーナ・パトさんらは、伝統文化の擁護者となっているのだそうです。

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数年前にお邪魔した東京根津あたりの飴細工屋さんが「飴細工は廃れゆく文化」であると自ら語れていましたが、新しいものとの融合がなければ本当に廃れてしまうかも知れません。しかし、別の文化に触発されれば伝統を生かしつつ発展していくことは可能なのではないでしょうか。

また、中国の伝統文化である影絵の職人が、「準備に3日もかかるのに、お金になるのは興行があるその日のみ。10人に教えたが、タクシードライバーの方が金になるので、後継者は一人も育たなかった」と嘆きます。「収入=日々の生活」という課題も重くのしかかります。

伝統文化を伝えるためにもう一つ重要なことがあります。それは、「平和」です。アンサンブルのメンバーには、イランやシリアといった政情不安を抱えた国の出身者がいます。彼らは、祖国を離れ里帰りもままならないのです。イランの伝統楽器「ケマンチェ」を弾くケイハンさんは、祖国で開く計画だったコンサートが“諸般の事情により”中止になったそうです。こうした国々では、伝統文化の抑圧も行われているのです。「祖国のため、伝統文化のため」との想いはいとも簡単に権力者から抹殺されるのです。

「故郷で起きた悲惨な出来事は音楽で表現できない。音楽で空腹は満たせないし、銃弾を止めることもできない。自分に何ができるのか」と自問自答する言葉が強く心に突き刺さります。

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私の知人であるロックバンド【紫】のドラマー宮永英一氏は、軍歌が兵士を鼓舞し戦場へと駆り立てたことを例にとり、「音楽で平和を追求する」と言います。確かに、私の大好きなヨハンシュトラウスのゆったりしたワルツを聴けば平和な気持ちになるはずです。ただし、世界各地でテロを行うような人たちにとっては、憎悪の対象であろう西洋の音楽を聴いて平和な気持ちになるとは考えられませんが。

映画のエンディング近く、サン・サーンスの名曲「白鳥」が演奏されます。しかし、ステージで舞うのは、黒い衣装に身を包んた黒人の男性。これが意味することってなんだろう?と考えたところ、「見た目ではなく、想像せよ」ということなのではないかと思いました。他にもいろいろな解釈があるとは思いますが。(この映像はYou tubeで見ることができるので興味のある方はどうぞ)

この映画は、伝統文化とは、平和とは、そして音楽とは、様々なことに想いを巡らせるきっかけを与えてくれました。これは、私の凝り固まった考え方(古い伝統)に革新的な息吹を与えてくれたのかも知れません。

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2017年2月 4日 (土)

映画「カタブイ」を観てきました

今日は、桜坂劇場に「カタブイ」を観に行ってきました。

「カタブイ」とは標準語で書くと「片降り」、天気雨やスコールのことを指します。

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監督は、スペイン系スイス人のダニエルロペスさん。この映画は、ドイツや台湾で喝采を浴び、スイスではロングラン上映が行われたほど反響が大きいそうです。

今日が上映初日で、監督の舞台挨拶と、映画に出演しているマルチーズロックのもりとさんとサックスのあかねさんと2人でのライブがあるということで出かけることにしました。

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上映開始30分前に着くと、すでに長蛇の列が。会場は満席でした。

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映画の内容に少し触れると、音楽、空手、彫刻、琉球舞踊といった世界で活躍される方々が、日常や沖縄の文化などについて語るドキュメンタリーです。神道と祖先崇拝が混在している様子や、お盆の様子から沖縄の人の死生観、基地の重圧などに苦しめられながらも、沖縄の人々が前向きに生きている姿が捉えられ、それは人々の生きる上でのヒントになりうるものだと感じました。そしてそれは、外国出身の監督だからこそ着目できたことではないかと思います。もりとさんのおじいさん(故人)が、「てぃんさぐの花」を歌うシーンで一緒に口ずさむ声が客席から聞こえたり、上映が終わったあと拍手が起きたり、何から何まで異例な映画でした。

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ズームを使っていないので、何がなんだかわからない写真ですが、監督が舞台あいさつをしているところです。今日2月4日は、監督のお子さんの誕生日だそうで、満2才だそうです。

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そして、ライブが終わったあと、マルチーズロックのもりとさんとあかねさんがCDへサインしてくださいました。初めてもりとさんとお会いしたときは、「なんてコワイ顔の人」と思ったのですが、よく見るととても優しい目をしていて、ステージ上とは違ってとてもシャイな印象を受けました。ちなみに今朝の「旅サラダ」で俳優のモロ師岡さんが、もりとさんのお店「生活の柄」を訪ねるシーンが放送されました。師岡さんともりとさんのセッション、とても楽しそうでした。

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2017年1月 3日 (火)

「この世界の片隅に」を観てきました

昨日は今ちまたで話題となっている映画「この世界の片隅に」を観てきました。いつもよりも早く、上映開始30分前に会場に着くと、チケット購入&入場のための人で行列ができていました。以前、この同じ会場で立ち見が出たこともあるのだそうです。

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戦争当時の広島県で暮らす北條すずが主人公。すずの声優を勤めるのは、「あまちゃん」でブレイクした女優、のんさん。音楽は坂本龍一さんに見いだされた個性的なシンガー&ピアニスト、コトリンゴさん。二人のほのぼのとした優しい声が、主人公のすずのキャラクターともぴったりマッチしていて、とても好感が持てました。主題歌の「悲しくてやりきれない」は、コトリンゴさんの「picnic album 1」に収録されていますが、映画で使われたものはストリングスを中心に再録音したものです。控えめでシンプルなアレンジと抑揚をつけた演奏が、より心に響きます。私たちは、彼女のふわふわした歌声と、不思議ちゃん的な雰囲気が大好きです。

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この映画は戦争当時のことが描かれていて、意図として「反戦平和」というものはあるのでしょうが、そういうことや戦争の悲惨さばかりを描くのではなく、そんな時代にあっても希望を失わずに強く明るく生きる主人公を描いていることで、さほど重くなることもなく観ることができました。もちろん登場人物も何人か戦死はしてしまうのですが。

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また、アメリカの映画あたりによく見られる兵士を英雄視するとか、兵士の友情を描くとか、そういうこともありません。あくまでも、普通に暮らしている人たちの日常に焦点が当てられているのです。

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ネタバレになってしまうのであまり詳しくは書けませんが、この映画はエンドロールが終わって会場の照明が点くまでぜひ客席で観て頂きたいと思います。

この映画は原作も含めて綿密な取材が行われているそうで、よりリアルな日常が描かれています。そして、アニメの質がすごく高くきれいでした。細部までこだわって創っているのだと感じました。映画離れが言われて久しいですが、いい映画にはこんなにも人が集まるのだということを証明してくれました。上映する映画館が徐々に増え続けていると聞きます。もっともっと、たくさんの人に観ていただきたい。そんな映画です。

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2016年10月 1日 (土)

映画「ロングトレイル」を観てきました

映画「ロングトレイル(原題: “A walk in the woods”)」を観てきました。

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主演はロバートレッドフォードで、ユーモア溢れる旅エッセイで知られる作家のビルブライソンの実話を元に映画化されたのだそうです。

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あるとき、ロバートレッドフォード演じるビルは北米有数のアパラチアントレイルの縦断を思いつき計画しますが、踏破できるのは挑戦者の約10%といわれる全長3500kmにも及ぶ壮絶なトレイルに奥さんは猛反対。ちゃんとした相棒が同行するなら、という条件が付けられ、見つけてきた相棒は、過去に様々なトラブルを起こしてきたいわくつきの旧友。当然奥さんは反対しますが、二人は奥さんの心配をよそに旅立ってしまいます。

道中、一人旅の女性と合流しますが、この女性が鬱陶しいからと別行動するための方策を企てたり、町のコインランドリーで見かけた女性に声をかけたことでその夫が怒り狂って宿泊先まで押しかけたり、とにかく波乱の連続。そして、足を踏み外して道から転落し、這い上がることができず死を覚悟する。このときに交わされる言葉と、酒をやめたと言っていた相棒が、酒を隠し持っていた理由を語りながら酒をこぼして捨てるシーンでの言葉が印象的でした。

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大人の男どうしの会話、子供に意味を聞かれても説明しづらい部分も多々ありましたが、大自然を背景に心温まる人間模様が描かれ、味わい深いいい映画だったと思います。
二人のチャレンジは成功するのか。ラストシーンは感動的でした。

旅は人生と同じ。ベストをつくせばそれでいい。

しかし、ロバートレッドフォードってもう80歳になるのですね。驚きです。

※アパラチアントレイルとは・・・・

米国三大トレイルの一つで総距離は3500km。アップダウンを繰り返しながら全14州を半年かけて縦走する(九州から北海道まで、町で物資を補給しながら里山~高山地帯をひたすら歩き続けるイメージ)。(映画チラシより)

それにしても、3500kmを半年で、ということになると、毎日歩き続けたとしても一日20kmほどは移動しないといけないのです。それも平坦な道ではないのですから、その大変さは想像を絶するものだと思います。

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2016年5月22日 (日)

映画レビュー~偉大なるマルグリット&ロイヤルコンセルトヘボウ オーケストラがやって来る

先月から昨日にかけて2本の映画を観てきました。

1本は「偉大なるマルグリット(原題:Marguerite)」、もう1本は「ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る(英題:Around the world in 50 concerts オランダ語題:Om de wereld in 50 concerten)」です。

「偉大なるマルグリット」は、実在した“音痴の歌姫”に発想を得た感動の人生賛歌。

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男爵婦人のマルグリットは、邸宅で開かれるサロンで歌声を披露することが大好き。しかし、彼女はとんでもない音痴だったのだ。しかし、そこに集まる人々の様々な思惑などもあり、誰一人としてそのことに触れることはない。

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やがて、周囲の反応に気を良くした彼女はリサイタルを開く決意をし、夫の制止も聞かずに専属の教師から指導を受けることに。

モーツァルトのオペラ「魔笛」に出てくる夜の女王のアリアを調子はずれで歌うシーンが予告編の中に出てくるので、てっきりお笑い系のコメディ映画かと思っていましたが、そんなことはありませんでした。男爵の周辺に群がる人々の様々な思惑。そして、マルグリットの歌への情熱、そして男爵への愛。劇場内から笑い声が起きるようなそんなシーンもありますが、実はとても切ない愛の物語でした。

「ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る」は、ウィーンフィル、ベルリンフィルと並ぶ世界三大オーケストラといわれるオランダのロイヤル・コンセルトヘボウのワールドツアーに密着した映画です。

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この映画は、リハーサル中や上演中の映像も確かにありますが、単なるドキュメンタリー映画ではありません。

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映画の冒頭、打楽器担当のリーケンさんが登場。長い交響曲でシンバルをたたくのはたった一度だけ。その一瞬のために1時間以上舞台に張り付いていなければならない。「打楽器奏者は待つことが仕事」と語るリーケンさんと、勤務時間の大半を孤独で過ごすタクシー運転手の姿を重ね合わせます。

そして、コントラバスのセルディスさんは、ショスタコーヴィチの交響曲10番は、スターリンの恐怖政治を表現したものではないかと、そう思える部分を演奏します。作曲された時代とその時代背景を重ね合わせるとものすごく説得力があるのです。

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映画の終盤、ロシアのサンクトペテルブルクでは、父親を大粛清で失い、自らも収容所生活を経験した老人が音楽への思いを語り、その後にマーラーの交響曲第2番「復活」の演奏シーンになります。圧倒的で感動的な曲と、大写しになる老人の目に光る涙。この映画一番の感動シーンです。

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最初の目的が「ウィーンフィルのニューイヤーコンサートで指揮を勤めているマリスヤンソンス(Mariss Jansons)さんが出ているから」というしょうもない理由だったのですが、感動的な映画でした。

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