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2017年1月24日 (火)

志の輔らくご in NIPPON

 1月23日、志の輔らくごがありました。

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タイトルは、「志の輔らくご in NIPPON」。例年であれば師匠はこの時期、東京渋谷で一ヶ月間のパルコ公演の真っ最中ですが、今年からの3年間、パルコの建て替え工事のため、その期間を地方巡業にあててくださったのです。「一ヶ月もの間、東京から出られないのもつらいが、一ヶ月で12都市を回るのもつらい。楽な仕事などないのだ」とぼやいておられた師匠。
 

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ちなみに例年の公演では、前座でお弟子さんが二席、その後師匠が新作落語を一席、休憩を挟んで人情物の古典落語一席、というのがこれまでの通例でしたが、今回は三席すべてが師匠。途中、出囃子で三味線を弾いている方が舞台に立ち一曲披露、そして休憩後には太神楽曲芸の鏡味初音さんがゲスト出演し曲芸の披露と、演芸場で見ているかのような気分にさせてくれました。

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この日の三席について、題目と物語を少しだけご紹介しましょう。

一席目【質屋暦】
 世は大隈重信の時代。旧暦から新暦に変わるため、12月4日から年が改まるということに端を発した質屋をめぐるどたばた劇。12月3日までの利息計算で質草を引き取りに質屋を訪ねる客。しかし質屋は、「年末(12月31日)までの利息を用意しなければだめだ」と突っぱねる。金がないなら女房を質草に入れてでも、というのが男というものじゃないのか、と店主に言われ客がとった行動とは・・・。

二席目【モモリン】
 街で人気沸騰中のゆるキャラ、「モモリン」。あるイベントの開始前、モモリンの控え室を訪ねていた市長、モモリンの中に入っている青年の到着を待つ間、ついももりんのかぶり物をかぶってしまう。イベントの開始が近づき、かぶり物をとろうとするが、なんとチャックが噛んでしまい取れない。アトリエに来てくれないと取れないと業者に言われ、仕方なくそのまま市長がステージに上がるが、モモリンには「モモリンフラッシュ」というバク転の得意技があった。モモリンフラッシュを一目見たいと観客の声援は高まるばかり・・・。
 土地の買収交渉で唯一首を縦に振らない地主黒田は、モモリンの大ファン。モモリンとして奮闘する市長の姿を見て思わず口にした言葉は・・・。抱腹絶倒の新作落語。
 
 この噺の枕でくまモンの話題に触れ、師匠の熊本公演の際に楽屋に訪ねてきたくまモンに「会うのは2回目だよね。覚えている?」と聞いたら首をかしげられ、「いろいろと大人の事情があるのだな」と思ったことや、園遊会に参加したくまモンに皇后陛下が「お一人で・・・」と尋ねられたという有名な逸話を披露、会場は爆笑の渦につつまれました。

実は、ももりんという実在のキャラクターが福島市にいるそうです。

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三席目【紺屋高尾】 
 染め物職人の久蔵は、先輩につれて行かれた吉原で、最高位の花魁道中、高尾太夫を偶然見かけ、一目惚れしてしまう。高尾に再び会うには、15両ほどの金が必要だと言われ、久蔵は必死に働き、18両ものお金を貯めることができた。親方に「あと2両ほど貯めて20両になったならば、この店をお前に譲る」と言われるが、久蔵は「高尾に会いにいくために15両を使いたい」と言い出す。しかし、金を持っていてもただの職人では高尾には相手にされない。そこで、町の有力者に仲介してもらい、久蔵は「若旦那」だということにし、若旦那なりの振る舞いや言葉使いを指南される。「行っても会えないこともある。というより、まず会えないが、私や親方を恨まないでほしい」と言われ、それを受け入れて再び吉原を訪ねる・・・。

 吉原という処は、今でいうところの「風俗街」などというものとは全く違う格式の高いところだったそうです。そして、日本全国から遊女が集まるためある程度統一した言葉として作られたのが「~ざんす」「~ざます」という言葉なのだそうです。

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平日18:30の開演ということでお弟子さんの立川シーサー(藤木勇人)さんから、19:00からでないと・・・と意見されたそうですが、終演が21:30だったことを考えると18:30開演も理解できます。師匠の落語三席+ゲストでたっぷり3時間、大いに笑わせてもらいました。

最後に、モモリンにはまった人の感想。「モモリンのキャラクターグッズが出たら必ず買うのに」。

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