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2016年8月22日 (月)

2週間の介護生活

 8月のちょうど半月間、東京に住んでいる母のお世話で上京していました。
母は数年前から認知症を患っており、同居者が脳内出血で倒れて入院したため、兄夫婦のところに身を寄せていたのです。でも、兄夫婦も当然ながら仕事があり、ずっと母につきっきりでいるわけにもいかず、私が介護休暇を取得して上京することになったのです。

上京した日は7月31日。小池都知事が誕生し、九重親方が亡くなられた日です。
 

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この日は、新宿のハイアットリージェンシーに泊まりました。

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なんと、単純に往復する飛行機賃と、こんな高級ホテルに朝食付きで泊まれるホテルパックがほぼ同一料金でした。

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  朝食は、和定食のレストランなら洋食バイキングより静かだろうと思いそうしましたが、関西弁のおっちゃん達の話し声がめっちゃうるさい(笑)。隣のテーブルと話をするのはやめてくれ。ちなみに、この和定食は税サ別で3100円(込みだと3600円超。飲み代でもこんなにかからない(笑))もするそうです。
 

  この日から2週間の介護生活がスタート。介護と言っても母は一人でたいていのことはできるので、食事の準備や買い出しなど身の回りの世話が中心です。

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  そして空いた時間に、引っ越してから2年間積まれたままになっている荷物の整理。「どうしてこんなに・・・」と思えるほど服が多く、砂糖、食用油、台所洗剤などがいくつも出てくる。更に、賞味期限が数年前に切れている食品も多数。その中には、私たちが送った沖縄の薬草茶も手つかずでありました。こうした荷物は収納スペースもないため捨てる以外に方法がなく、箱を開けては袋に詰め、段ボールをたたみ、ゴミ庫へ運ぶ、という地味な重労働をひたすら繰り返しました。

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 室内で転倒して指を打撲したり、自分が服用している薬と間違えて私の薬を飲んでしまったり、慌てる事態もありはしましたが、なにか問題が起きる度に対処法を考え、いい方向に向かったこともいくつかあります。
 繰り返される同じ会話、ほんの数分前に終わった話を、また初めて尋ねてくるように話かけてくる。「さっき言うたやろ!聞いとけよ!!」というような新喜劇のようなことは私たちでも時折あることですが、連日となるとこれがかなりのストレスでした。
 

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  料理の才能もあまりないので食事も同じものになりがちで食事の献立も悪戦苦闘。しかし、母は元々好き嫌いはなく、私の作ったものでも文句を言わずに食べてくれたのは救いです。
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   晴れた日に富士山が見えると聞いていたもののずっと雲に阻まれて見えませんでしたが、2日間だけ見えました。
 

   滞在中は精神的にかなり疲れ、沖縄に戻る日は早く帰りたいとしか思えませんでした。同居人の姿が見えない理由が日により時間帯によりわからなくなることがあり、理由を言うと毎回初めて聞いたように驚く。そして、それまで住んでいたところから兄の所へ行き、生活環境が激変する。一番不安なのは母であることは明らかであり、その不安を和らげてあげなければいけないのですが、なかなか平静を保つことが難しいことが多々ありました。また、同居人がいないことがわかって、「私いくぶんかぼけてきたのかな」と落ち込み始めると、こっちにまで負の精神状態が伝染してしまうのです。まあ幸か不幸か、落ち込んでいたことも少し経つと忘れてしまうのですが。

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 帰りのANAの機内オーディオでスピッツの特集をやっていたので聴いていると、「ロビンソン」で涙が出ました。彼らの曲は、メロディ展開が絶妙でグッとくる箇所があるのです。疲れ切った心を鷲づかみにされた気がしました。

 二十歳で母の元を離れ早三十数年、母と旅行をすることはあっても、母とほぼ二人きりで二週間もの間生活を共にすることなどありませんでした。月日は流れ、私と母を取り巻く環境は大きく変わってしまいました。今後、様々な選択肢がある中で私たちの生活がどういう方向に流れていくのか想像もつきませんが、母の認知症がこれ以上悪化せず、明るくおしゃべりなままの母でいてくれることを祈ります。

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