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2009年12月26日 (土)

「プール」を観てきました

私たちの交際記念日(12月22日)に、映画「プール」を観てきました(とは言っても、たまたま翌日がお休みだったっていう理由でこの日に行ったんですけどね)。「かもめ食堂」「めがね」に続く、3部作と言ってもいいような映画です。私はこれらの映画で、もたいまさこと片桐はいりのファンになりました。あ、言っておきますが、異性として好きという意味ではないです(笑)。もたいまさこの自然体なのに圧倒的な存在感。一度、枕元で「朝ですよ」って声をかけてもらいたい。暑い昼間に「氷ありますよ」でも可。片桐はいりの一度見たら忘れられない強烈な顔と個性。あの顔で「誰が作ったってこんな味になるのよ」と言いつつおにぎりを握ってほしい。いや~、ホントにいい役者さんですよね~。「めがね」と「プール」に出ていないのがめっちゃ寂しい。

Photo

タイのチェンマイにある小さなゲストハウスが舞台で、出演は5名だけと言ってもいいくらい。

さて「かもめ食堂」にも意味のわからないシーンがいくつか出てきましたが、この映画もそう。タイトルでもある「プール」。これの意味することは? キャッチコピーである「理由なんて、愛一つで十分だ」との関係は? 映画の中のプールは、誰かが泳いでいるシーンが出てくるわけでもなく、ただ、足をちょっとつけるか、プールサイドでくつろぐだけ。きっと、何かの象徴として出てくるんでしょうけど、どんな意味合いなのか、明確にはわからない。クライマックスがあるわけでもなく、淡々と話は進み、「え?これで終わり?」というあっけない幕切れ。
私の好きなジャッキーチェンの映画のように、善と悪がはっきりしていて、ヒヤヒヤしながらも最後は善が勝つという単純明快なストーリーではなく、場面の一つ一つから、台詞の一つ一つから何かを感じて意味を考えないと何が面白いんだかわからないような映画です。だから、上映の途中で不用意にトイレに立てない(笑)。

Kana

伽奈はこれが映画デビュー作ということで、少し台詞棒読みっぽかったような気がします。でも、それが逆にぎこちない人間関係を表現してもいるようで、それはそれでよかったのではないでしょうか。きっと、私のような人見知りをする遠慮深い(?)人間だったら、出会った頃はこんなしゃべり方をするのだろうな~とも思ったりもします。もしそれを狙っての配役・演技だったらそれはすごい。ちょっと話はそれますが、最近の若い役者さんのあまり抑揚のない、感情のこもっていないような平べったい話し方は少し気になります。

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私は、小林聡美演じる母・京子と、伽奈演じる娘・さよの2人が鍋を囲みながら語り合うシーンと、5人でコムローイを大空に放つシーンがとても重要なのだと感じましたが、みなさんはどう思われるでしょうか。
言いたいことはたくさんあるのでしょうけど、それが台詞としてはっきり出てくるわけではない。押しつけがましくない反面、それをどう受け止めるかは観る人に委ねられているのだと思うので、それだけに難しい。「めがね」は理解できたつもりではいますが、「かもめ食堂」は相変わらずまだ理解できていません。

Photo_3

プールが意味すること。わかる人がいたら教えて、ください。

と書いていて、プールの意味がわかったような気がしました。以下に、ちょっと思いついたことを記してみます。

・プールは「愛」の象徴。誰かを拒むこともなく、プールに入りたいすべての人を受け入れる。ちょっと手足を入れるだけでもいいし、そばにいるだけでもいい。決して泳ぐ必要はない。プールとの接し方は人それぞれ。愛の形も人それぞれ。男女の愛、人類愛、神の愛。
・さよがプールに足をつけるシーンは、心を開きつつあることを表現している。あるいは、愛を感じようとしている。
・プールは、泳いでいる人を楽しませるだけでなく、灯りや太陽や空の青を写して心を和ませることもできる。灯りや空を直接見るよりプールの水に反射しているものを見た方が美しかったりもする。愛も、直接的だけでなく、間接的にも与えあったりすることができる。感動させ、楽しませることができる。
・誰も泳ぐことはしてないが、愛に満たされている人はプールのそばにいるだけで十分。だから、「愛一つで十分」なのだ。
・プールでは時に、溺れて命を奪われることもある。愛も、失楽園のように、究極の愛が死に向かうことだってある(かも?)。
・ゲストハウスにあるものという前提であれば、やはりプールなのか。愛の象徴がベッドだと、成人映画になってしまう(こらこら!)。

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コメント

片桐はいりさん、私も好きです!「かもめ食堂」に出たのに「誰が作ったってだいたいこんな味になんのよ。」はツボでした(笑)
私はこの3部作の中では多分「かもめ食堂」が一番好きです…。(プールは原作をちょっとだけ知ってます)
ちなみに宝くじで3億円当ててかもめ食堂開いたんですよ~。映画では言ってませんでしたね。「おにぎりもコーヒーも自分でつくるより作ってもらった方がおいしい。」と「やりたくないことはしないだけです」と「どこにいたって哀しい人は哀しいんですよ」がキーワードになってるのかな、と思いつつ、私は単純に料理のシーンを絵のように観ています!!

投稿: ゆう | 2010年1月 1日 (金) 19時02分

ゆうさんへ
コメントありがとうございます。
「かもめ食堂」の宝くじの件、知りませんでした。だから最初の頃お客が全然入らなくても慌てる様子がなかったんですね。
ところで、もたいまさこの荷物、猫を預かる件の意味ってわかりますか? ここがずっと謎なのです。

投稿: どんちゃん | 2010年1月 2日 (土) 21時10分

あぁ~!!!あそこは謎ですよね!!
本ではもたいさんの食べたきのこは麻薬的なもので、ちょっと原作と違うんですよね。森で食べたきのこでトリップっていうのが映画的にNGだったのかな?と思ったのですが…たしかにあのシーンだと謎ですね(笑)原作はわりと3人の内面が中心なんですよ~。荷物もたしか「いらないや。」と探すのをやめたような…ちょっと忘れちゃいました(笑)
↑お正月の風景が「食」と「音楽」でしたね!ショパンちゃんのしらたまのようなおてて、かわいくて食べてしまいたくなりました!!
お茶をたてるお正月なんて素敵ですね。憧れてしまいます…。

投稿: ゆう | 2010年1月 5日 (火) 22時03分

ゆうさんへ
コメントありがとうございます。
あ~なるほど、原作と違う表現をせざるを得なくなったのが、結果的に意味不明な表現になってしまった、ってことでしょうか。謎解きは永遠に続きそうです。謎は謎のままでもいいのかも知れませんが・・・。
ショパンの手はホントかわいいです。そ~っと出すところがノラと違うし、誰か止めて~っていっているような。
お茶は、心得がないので、とぅじ先生に叱られはしないかと戦々恐々ですよ。

投稿: どんちゃん | 2010年1月 6日 (水) 20時23分

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